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「別に玄関に荷物置いたら帰るから心配するなって」
「うん、ありがとう」
苦笑いの慎太郎と、オートロックのドアを開けてエントランスに入る。
郵便受けから1週間分の郵便やチラシを取り出して、エレベーターに乗り込んだ。
「何だろ……?」
束になった郵便物の中に、私の名前しか書かれていない封筒が1つ。
もちろん切手もなければ消印もない。
誰かが直接郵便受けに入れたのかな?
「どうした? 変な手紙か?」
「わからないけど、住所も差出人も書いてないの」
玄関の前で慎太郎に見せると、ひったくって代わりに開封してくれた。
「……ストーカー、だな」
「え? うそ……」
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