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信じてくれなんて思ってない。
そんなことを望んでも、叶いっこないから。
汚れるために生まれたんだ。
アタシはきっと。
でも、そんな悪いことばかりじゃない。
アタシが来たことで、
他の女の子が張り切ってるらしい。
アタシには負けないって。
店の人が言ってた。
アタシのおかげだって。
売り上げが倍増したから、
みんなに大入り袋が配られた。
ちょっと、鼻高々。
もちろん、他の子たちは、
アタシのおかげだなんて思っていないだろうけど。
いいんだ。
やってることが、誰かに認めて貰えただけで。
それが一人だろうと、大勢だろうと同じ。
認めてもらった事って、そんなにないから。
ケーキを買って帰る。
コージは甘いもの、食べないかもしれないけど、
コンビニの2つ入りのケーキ。
アタシが食べたいから。
甘いものは好きだ。
子供の頃から。
幼い頃はよくお父さんが買って帰ってくれた。
アタシもお母さんも好きだから。
みんなで紅茶を淹れて食べるケーキが楽しみだった。
3人家族なのに5個買ってきてた。
お父さんはひとつ食べて、
後はお母さんと2つずつ。
「よく食べれるなあ。
カロリー高いぞ。」
なんて言いながら、嬉しそうに見てたな。
ほんの少しの幸せな思い出。
でも、それは、
あの一件でプッツリと途絶えたけど。
久しぶりだ。
子供の頃のことを思い出したのは。
思い出しても仕方ないんだけどね…
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