第2話

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「明日にするか。 部屋も仕事も。 なんか今日はこうしていたい。 やっとなにもかもから解放されて、 樹里とこうしていられるんだから…」 ルームサービスの遅い昼食を頼んで、 部屋で食べた。 アタシはなにも着けないままで部屋の中。 コージはルームサービスを受け取るためにローブを着てる。 でも、それもはだけて… 外は雪景色なのに、部屋の中は暖かい。 アタシの肌に手のひらを滑らせながら、 コージが言った。 「いいよ… それで。」 アタシもその指先に酔ってた。 「何で俺をあのとき、 受け入れてくれたんだ…?」 ああ… そうか そんな話もしてなかったな… こんな時にはなんて言うのが正解なんだろうか。 解らない。 そんなこと考えたこと、無かったから。 「何でかな… したかったんじゃない?」 何でこんなことしか言えないんだろう。 「ひっでーな。」 ひっでーな…? どこかで聞いたことがある。 なんだっけ。 思い出せない。 いつか誰かが… 多分言った。 「俺はな…」 アタシへの想いを話し始めた。 それはとても気分が良くて、 触れられてる肌が、鳥肌が立つほど 心に響いたんだ…
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