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「ありがとう、娘を頼む」
「はい」
2人で両親の部屋を出た。
「吉岡さん、ありがとう」
横を歩く吉岡さんの腕に絡みついた。
「そんなんじゃ足りない。俺めちゃくちゃ頑張ったんだから、ご褒美もらわないとな」
颯爽とロビーを進む吉岡さんに嫌な予感。
「私は1人で心配してたんですよ」
「じゃあ、その分の埋め合わせも必要だな」
やっぱり吉岡さんのほうが1枚上手。
「え?」
エレベーターに乗り込むなり重なった唇は、1階につくまで離れることはなかった。
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