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「キス、してやろうか?」
キレイな瞳に見つめられて、そんな台詞を言われて。
じわじわと体が熱くなるのが分かる。
「雅。」
「…っ。」
ただ俯くだけの私を男は軽く鼻で笑うと、元々無かった距離を更に縮めてきた。
「してほしいの?」
ズルい。
そんな優しい声で聞くなんて。
「雅…っ」
これはきっと、疲れているせい。
いつもの私じゃない。
驚いた男の声を、抱きしめていいものかと戸惑う男の手を横目に私はただ、静かに目を閉じた。
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