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「ね、ねえ。」 「何。」 「どこ行くの?」 「…さあ?」 やっぱり早まったかもしれない。 というか泣きすぎて思考回路がぐっちゃぐちゃだったみたい。 手を引かれているせいか、少し早く動いている足。 真っ暗な道を、ただひたすら歩き続けている。 街灯に照らされた男の後ろ姿を見つめていると すーっと体の熱がひいていくのが分かった。 今更だけど、この男は安全なんだろうか。
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