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「…凌、手痛い。」 「あ、ごめん。」 「………」 二人立ち止まったまま、静かな時間が流れる。 「ごめん、余計なお世話…だよね。」 沈黙を先に破ったのは凌だった。 だけどその声は弱々しくて。 「ううん。嬉しかったよ。 私じゃ何も言えなかった。」 私はそう言って、笑顔をつくる事しか出来ない。 私はどこまでも弱虫で甘えた、だ。
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