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0.8 #2
「俺はずっとお前を見てた。もう駄目だと思って、今日声をかけたんだ。」
「見てたって、なんでそんな…」
「お前が好きだからに決まってるだろう。」
「なっ…」
「ずっと黙っておくつもりだった。俺はお前より年上のオッサンだし、上司だからな。
上司として見守ろうと本気で思ってたんだ。
だけど"上司"には限界がある。プライベートに口だすわけにはいかない。」
逃れようとしていた手の力が抜ける。
「俺も限界だった。好きな女が崩れ落ちそうになってるのを黙って見てるなんて。」
部長の言葉は強く、でも切なげで。
思わず顔を上げたら目があった。
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