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二人がけのテーブルと、ちょっとしたカウンター席は、両方合わせても20席も無い小料理屋風の食事処。
何となく予想はしていたけど、やっぱりここも混雑気味だった。
半分ほど埋まっている席の間をすり抜けて、作務衣姿のおばちゃんがせこせこ給仕をしている。
軽く見回し、仕方なく窓際の席に座る。
こんな日は、誰も好んで寒い場所を選ばない。
忍び寄る右側からの冷気に、出された熱いお茶を啜る。
火傷しそうな熱さのほうじ茶が、ゆっくりと身体の内側を流れていく。
一息つけば途端に肩からカクンと力が抜け、何となくの流れで眼鏡を外す。
急にぼやける視界。
視力は両目でやっと0.5。
周りにあるものの輪郭が、全てあやふやに歪んだ世界だけど、
実は俺、この状態が一番落ち着けたりする。
疲れるんだよね、これ。
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