9. 好きの定義

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「それ、私も思うよー。再会するなんて運命としか言えなくない? テンション上がるって!」 2人の気持ちも分からなくはないんだけど。 なぜか、運命だなんて考えは全く浮かばなかった。 私、考えがひねくれてんのかな…。 ふぅ、と息を吐き出し、ワインに口をつけると美咲が聞いてきた。 「そんなに悩むってことは、他に気になる人でもいるんじゃないの?」 ブッと、ワインを噴き出しそうになる。 「えぇ?いないよ、そんなの!」 と言いつつも一瞬、高梨が脳裏を掠めた。 「だったら、とりあえず付き合ってみればいーじゃない?ま、でもきっとさすがに、クリスマスに告られるんじゃないの?」 …そうか。 確かに、クリスマスには何か言われる可能性は高いかも。 「そうだね…でも出来れば、それまでには自分の中で答を見つけておきたいかな。」 そう言って2人の顔を見ると、相槌をうちながら、そのほうがいいかもね、と納得していた。
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