296人が本棚に入れています
本棚に追加
じゃあ…高梨は?
さっきは美咲に、
他に気になる人でもいるの?って
聞かれて、
いないよって答えた…けど。
ウソだ。
あの夜以来、高梨のことを気にしてる自分がいるのは明白だった。
昂くんといても、
どこかうしろめたくて。
昂くんと過ごす時間は楽しくてあっという間に過ぎていくけど、
帰ってから。
ふと思い出すのは、
傷ついたような、哀しい瞳を浮かべた高梨の顔…。
あいつを傷付けた罪悪感のせいなのかもしれないけど…。
高梨のことを考えてばかりの自分もいる。
惹かれてる…のかな。
好き…なのかな。
昂くんよりも?
…ちゃんと会って話をした方がいいのかもしれない。
高梨と。
自分の気持ちを見極めるって決めたんだから、
あいつから逃げてちゃダメなんだよね。
何を話せばいいのか分からないけど。
今度、いつもの店に行ってみよう。…来てるかもしれないから。
最初のコメントを投稿しよう!