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校門に向かって歩いていると、 校庭に隣接したサッカー部の グラウンドの方から、 「もえちゃーん」と 呼ぶ声が聞こえた。 顔を向けると、 サッカーウエアに身を包み、 こちらにぶんぶんと 両手を振る誰かの姿が 小さく見える。 ――板東先輩だ。
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