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――仲が良くて楽しそうだな、 サッカー部……。 わたしはくすっと笑って、 そのまま歩き出そうとした。 「早く帰れよ、ウザ女」 耳に飛び込んできた言葉に ハッと振り返ると、金網越しに サッカーグラウンドの方を見ている 女子生徒たちの後姿が目に入った。 明るく染めた長い髪を 頭の上で器用にまとめた、 すらっとした後姿。 ……沙希先輩……。 その隣では、もう一人が 「やめなよー」と口先だけで言いながら ニヤニヤ笑っている。 身体がこわばり、 その場から動けずにいると、 ――沙希先輩がゆっくりと こちらに顔を向けた。 「あ、萌ちゃん。 ……いたの。 全然気が付かなかった」 友達がそっぽを向いたまま プッと吹き出す。
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