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……仲いいな……。 わたしは頬を緩ませながら 二人を見送った。 その後ろ姿が 見えなくなってから、 ふと手のひらを広げる。 手の中の紙切れには、 坂東先輩のメアドと 携帯番号が書かれていた。 『返事は、いつでもいいから』 放課後の教室。 昨日、先輩はわたしの手を取って、 付き合ってほしいと言った。 少しだけ震える手で、 きつくわたしの指先を握って。 ――もしも、先輩と付き合ったら。 万優架たちのように、 学校帰りに自転車の二人乗りをして、 制服姿のままファミレスで お茶したりするのだろうか。 わたしは、その未来を 想像してみようとした。 でも、なかなか上手に 思い浮かべることが出来ない。 板東先輩ではなく 春山先生の顔ばかりが ちらついて、――なぜか、 泣きそうになった。
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