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雪村俊輔がいなくなってから、
四日が経っていた。
金曜の夜に消息を絶って、
今日はすでに火曜日。
さらに万優架までもが
自宅に引きこもり、
登校して来なくなっていた。
重いため息をついてから
携帯をポケットに戻し、
遠慮がちに部室のドアをノックする。
「どうぞ」
――春山先生の声……。
わたしはセミロングの髪を
手早く指で梳き、
制服のリボンを直してから
ドアノブを回した。
「お呼び……ですか?」
「ん。座って」
先生はテーブルの上に置かれた
一枚の紙を前に、深刻そうに
腕を組んで座っていた。
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