1545人が本棚に入れています
本棚に追加
/36ページ
それからしばらく何事もなく平穏な毎日を過ごしていた。
唯一海翔さんだけは会議だ何だと、忙しそうにしている。
席にいない海翔さんにコーヒーを出すことも出来ず、
稔が来た日の朝コーヒーを運んだ時以来、話していないことに気づいた。
だから稔と会ったことも話せていない。
疚しいことはなくても、内緒にしているようでいたたまれない。
だけどこういう時に限ってすれ違う。
一度だけエレベーターで2人きりになった時、そっと抱き締めてくれた。
.
最初のコメントを投稿しよう!