正々堂々

10/33
前へ
/38ページ
次へ
横から遠藤さんが小突く。 「やべっ」 ペロリと舌を出して、ばつが悪そうに頭を掻いている姿が可笑しい。 クスッと笑ってしまったけど、それを見た片岡さんに今度はため息を吐かせてしまった。 「ごめんなさい、つい……」 「慣れてるからいいよ。さてと、書類も揃ったことだし、行ってくるわ」 鞄に荷物を詰めて立ち上がり、ニカッと笑顔でオフィスを出ていった。 「いってらっしゃい」 もう見えなくなった片岡さんに小さく呟いた。 .
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1822人が本棚に入れています
本棚に追加