正々堂々
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私の腕を掴んだまま、海翔さんは営業部がある階の会議室に入った。 表情は無表情なのに瞳が動揺している。 私と目を合わせることもせずしばらく無言で窓の外を見ていた。 動揺しているのは私も同じで、声をかけるのを躊躇う。 「ありさ、ごめん」 最初に口を開いたのは海翔さんで、続く言葉が驚くほど予想外だった。 「この会社、辞めてくれないか?」 「え?」 .
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