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クビなら狼狽えるだろうけど、クビになるような大きなミスなんてしていないはず。
「何だろうね」
取り敢えず私が言えることはそれだけだった。
何やらＡ４サイズの茶封筒を持って出てきた遠藤さんは、顔面蒼白、ではなく真っ赤でかなり興奮しているように見えた。
封筒の中身が気になる所だけど、今は仕事仕事。
今にも立ち上がって遠藤さんの所に行こうとしている幸恵を引き留め、ふたりしてパソコンに向き合った。
そういえば、混乱しすぎて忘れていたけど、ある意味クビ宣告を受けたのは私だ。
突然思い出してパソコンを打つ手が止まった。
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