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きょうだって、浮遊するように阪神カラーの棒に遮断された踏切へ飛び出そうとしていたのに。
ひとは脆い生き物だ。
推理小説でも死因が色々あるように、ひとはとっても死にやすい。
なのに、「いつ死んでしまっても別段構わない」という開けっ広げなスタンスである自殺志願者も、実際なかなか死ぬことが出来ないでいる。
まぁ自殺志願者の「死にたい」というのは、積極的な「死にたい」ではなく、ある種どうにでもなれ的な「死んでもいい」に近い。
「俺が本気を出せばいつだって死ねるんだぜ、お前の為なら」みたいな感じだと捉えてもらっていい。「お前の為」というのは蛇足だけどさ。
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