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「今日、あの絵本見に行かないか?」と俺の友達、佑斗(ゆうと)がニヤニヤしながら俺に話しかけた。あ、俺の名前は暖真(はるま)だ。
「ふざけんな、一生出れないんだろ?」と苦笑混じりに返す。
「…でも、私達で出れるか試してみようよ…?本当なら頑張って出て、本を燃やそうよ。」白鵺(さや)が言う。
「そうだよ!そうだよ!行こうぜ!…それともビビって行きたくないのか?は、る、ま君…?」と萩八(しゅうや)が俺の耳元で囁く。
「わかったよ!行ってやるよ!」
と言うわけで夜、校門の前に集合して忍び込むことになり、大変なことになるとは思わなかった。
「寒い…まだなのか彼奴ら…」流石に冬だから余計だ…。
「暖真!」と萩八達が駆け寄ってくる。これで全員揃った。
「じゃあ、早く行こ?」皆で校門をよじ登り図書室に向かう。
「本当怖いな…」佑斗が言う。
「というか、何で佐翼(さすけ)がいるんだ?」佐翼とは佑斗の双子の弟。
「まぁいいじゃないか!いつも、二人でいなきゃ、死んじゃうの!!、と200m先から叫ぶように言う。佑斗含め白鵺を解く『夜なんだし、近所迷惑だ深夜だぞ。おい』と思った
図書室に着き皆で探す。
「…どこだ絵本…絵本…っと有ったぜ!」部屋の一番端っこの一番上に有った。月と兎と蜘蛛の巣が描いてあり、真ん中に”月と兎と蜘蛛”と書いてある。
「古いのね…そもそも高校に絵本がある事態怖いわ…」白鵺が驚く。
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