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阿部「う、うん。ちょっと僕もビックリしたかな。それに、全部のボールを同じように飛ばしていたし」
マスミツ「今のってそんなにすごいことなのか?」
赤松「ちょっとマスミツ、お前100キロ打ってくれねえか?」
マスミツ「あ、ああ・・・」
そこから100、110、130と続けて打ってみた。
80キロの時のように強い打球ばかりではないもののマスミツはすべての球を前にはじき返した。
赤松「マスミツ。お前そのバットコントロール自慢していいぞ。というか普通に野球するべきだ」
マスミツ「あんまり実感わかないんだが」
阿部「いや本当に誇るべきだよ。僕なんて100キロの球を当てるのが精一杯なんだし」
赤松「いや阿部も初心者にしてはいいフォームしてたぞ!二人ともセンスあるぜ!」
マスミツ「でもうちの高校野球部ないけどな」
赤松「ああそうだったな。でもホントもったいねえよな!マスミツが中学から野球続けてたら絶対甲子園行けてただろうに」
赤松は残念そうに頷いた。
赤松「まあたまにこうやってバッセンに来ようぜ!」
阿部「そうだね。また他に誘ってみてもいいし」
赤松「何なら草野球でもしてみてえな!」
マスミツ「お、それいいな!」
そんな話をしながら三人は数ゲームを行って解散した。
~同時刻同バッティングセンターのピッチングマシン~
機械音「さあ、パーフェクトまであと1枚!」
向町「・・・」
ワインドアップから大きくタメを作ってリリースポイントの一点に力を凝縮する。
ヒュッ!
バァン!
機械音「あぁっと外れた!ここで試合終了!」
向町「・・・フウ。私にはこれが合ってるんだろうな」
電子ボードに表示された今日のMax134キロ。自身最速の球だった。
向町「どうしても足りない。私には、何かが」
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