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~次の日の放課後~
赤松「だから、わかったんだよ!」
マスミツ「急にどうした?何の話だ?」
赤松「昨日の話だよ!ほら、向町がどうたらこうたらっていってただろ?」
マスミツ「ああ、その話か。で、結局何だったんだ?」
赤松「俺、あいつの球打ったことあったわ」
マスミツ「・・・ゲームでか?」
赤松「んなわけねーだろ!実際の試合でだよ!まあ、中学の助っ人だったから公式ではないけど」
マスミツ「でも、昨日向町は野球なんかやったことないって言ってたぞ」
赤松「本当だって!確かあの時の試合は高村中とだったから・・・あ、なあ阿部!」
阿部「どうかしたかい?」
赤松「阿部って高村中だったよな?ほら、向町って野球部に入ってなかったか?」
阿部「ああそういやそうだったかな。結構有名だったよ。女の子で、エースだって珍しかったし」
赤松「ほら見てみろ!本当じゃねぇか!」
マスミツ「おかしいな。昨日聞いたはずなんだけど・・・」
阿部「まあ、あんまり知られたくなかったんじゃないかな?珍しいことだし」
マスミツ「そういうものなんかね。で、赤松は向町からヒットは打てたのか?」
赤松「いや、それがまったく。3打数ノーヒットだった」
マスミツ「おいおい仮にもシニアに居たヤツが女子の球打てないって」
赤松「いや、ナメたら駄目だ。向町の球にはキレがあったからなかなかとらえられなかった記憶があるぜ」
マスミツ「じゃあ、試合も負けたのか?」
赤松「いや、試合結果まではハッキリ覚えてねえんだが、多分、勝ってる」
マスミツ「多分って」
赤松「うちも打てなかったんだが、相手にも打たれた記憶がねえんだよ。たぶん1-0とかで勝ってるはずだ」
阿部「確かにうちの中学の野球部は弱かったと思うよ。毎年一回戦負けしてたから」
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