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私は相馬陽(そうま あきら)。
辛うじて23歳。
3日後に24歳になる。
容姿は人並み。
体格は標準。
可もなく不可もない成人女子。
肩まで伸ばした縮毛矯正しなくてもさらさらな直毛と、色白なことだけが自慢。
けして公言はしないけど。
ルームシェアしてる芳賀直子(はが なおこ)も同い年。
同じ会社に勤めるOLだ。
直子は誰が見ても美人と言うに違いない、整った容姿をしてる。
整い過ぎてちょっと冷たい印象を与えてしまう、クールビューティーってやつ。
私より頭半分背が高く細身。
極端に短い髪をかなり赤く染めて、個性的なパーマをかけている。
性格はさっぱりしていて、あねご肌。
女の子にしてはめずらしく裏表がない。
と、私は思ってる。
私が生まれて初めて好意を持てた同性だ。
直子もなぜか私を気に入ってくれて、ルームシェアを持ちかけてくれたのも彼女だった。
二つ返事で誘いに乗った。
ずっと逃げ出したかったあの家からとうとう出られる。
私は直子に心から感謝した。
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