‡ 知りたい ‡

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   『信じるよ』ってきっぱり言えない自分がもどかしい。 「……いいよ。 あんなことがあったのに、信じろなんて簡単に言ったオレが間違ってた。 今すぐ信じてくれなくていい。 これから付き合ってくあいだに、オレ、絶対信用回復してみせる──」 「違うよ!」 真佑巳があまりにも一途な目を向けるから、私は居たたまれなくなって大声をあげてしまった。 真佑巳が目を見開く。 「ごめん。真佑巳のせいじゃないんだ。 私自身の問題。 私ね……信じるってことがすごく怖いんだ……」 「……」 「裏切られてばかりだったから。 だから、真佑巳のせいじゃないんだよ……」 唇を噛んだ私の頭を、真佑巳は黙って撫でてくれる。 「聞いてくれる? 楽しい話じゃないんだけど」 「馬鹿……」 真佑巳は私の隣にぴったりくっついて「聞くよ」と言ってくれた。 「小学校5年の時だった───」 私は真佑巳の肩に頭をあずけて、ぽつぽつと話し始める。  
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