‡ 3年後の私 ‡

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    「そうだ、直子にメールしよう」 織人が前を向いたまま小さくうんうんとうなずく。 [無事、入籍したよ] 送信して1分とおかず直子からの着信が届いた。 私は苦笑しながら電話に出る。 「はい」 『こらぁっ! なんなんだ、あの素っ気ないメールは!?』 「他にどう言えばいいのよ?」 『ぐっ……。 まぁいいや。長文メール送ってくるアキラなんて気持ち悪い』 「相変わらずひどい女だ」 『あはははっ。 おめでとう! 山下陽さん!! 待ちくたびれたぞっ』 「はは……。 ありがとう」 『早く子供産みなよ!』 「は? 気が早いから」 『のんびりしてると──』 「解った解った。その話はまたゆっくり」 電話を切ってしばらくぽけっとしていると、織人が「どうした?」と私の手を軽く叩いた。 「えっ!? あぁ。……へへへ」 「怪しい人になってるぞ?」      
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