18人が本棚に入れています
本棚に追加
「現実を受け入れろ。……人が鬼に変わる事などない。最近、体に何か異常がなかったか?」
「……最近は、なんだか体がだるかった。光も目に染みるし、体中が痒い」
「それらは、鬼の細胞が活発になった事による副作用だろう。元々、お前の体には鬼の細胞が一割程しかなかったのだ。だからこそ、今まで人として過ごして来れた。まあ、お前が屍食鬼として目覚めるのは遅かれ早かれ、確実。それがたまたま、今だっただけのことだ。シュン君」
……名前?
「お前、今、名前を。どこで……?」
「ん? ああ、昨日、生徒手帳を見たからな。それで、ここの住所とお前の名前を知った」
そういえば、僕は彼女の事を何も知らない。
『純粋種』とかいうグールらしいが、それ以外の事は何も。
最初のコメントを投稿しよう!