1 ミヤ先輩

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それとも逆にこれ。ナンパと見せかけて新手の部活勧誘なんじゃ… 目の前で余裕の笑みなんか浮かべてる。 紫キャベツの意図するところがつかめずに、呆然と俺が突っ立っているあいだにも。 「ライン教えて」 いつの間にか、その手にはスマホなんか握られていて。 「えっ」 「放課後、行き違いになったら困るだろ。ほら、時間ないから。早く」 当然の権利みたいに堂々と、要求してきて。 気づいた時には。 あっさり交換成立。 「…………」 黒澤幹也 登録されたばかりの名前。 無言で俺がながめていると。 「ミヤでいーよ」 人懐っこい笑顔で。 紫キャベツ野郎改め、ミヤ先輩は言った。
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