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お母さんと2人きりになったリビングで、暇を持て余して紅茶に口をつけると、お母さんが沈黙を破った。
「ありささん、海翔が強引に迫ったんじゃない?」
「え?」
確かに強引に迫られたけど、どうして知っているんだろう。
「あの子不器用だから……。私ね、本当は女の子が欲しかったの、でも3人とも男でしょ? 海翔が小さい頃はよく女の子の服を着せたりしてたの。そうしたら、雅樹や永遠がからかうもんだから、あまり笑わなくなっちゃって……」
それで家族なのに、どこか冷たい態度をとるのかと、少し納得した。
子供の頃の写真が見てみたいな。
「それにね、上2人が顔がそっくりなことをいいことに、海翔の名前を語って遊び回るから、知らない女性に怒られたり泣かれたり、その他色々大変だったみたいなのよ」
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