藤堂家

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さりげなくエスコートしてくれるその手を、今日ほどありがたいと思ったことはないかもしれない。 「大丈夫、ありさなら気に入られるから」 優しく諭されても、なかなか頷けない。 せめて嫌われませんように。 必死に祈って海翔さんの両親の待つ家の前に立った。 海翔さんが玄関の扉に手を掛けた途端に、物凄い勢いで扉が開いた。 「お帰り」 .
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