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……男に抱き抱えられてたくらい……ちょっと不愉快だったぐらいなんだが……何かこんな反応されると、逆に悪い事してる気持ちになるな。
とりあえず橘に落ち着くように言うと、激しく深呼吸を始めた。……おかしなヤツだな……
とにかく、あまり気にしない事にした俺達は、しばらく歩き俺の部屋の前についた………訳だが。
……多分、橘は俺を心配して部屋まで送ってくれたんだよな?まあ頼んでもないし、別段必要はなかったが。
…………こんな時、どうすればいいんだ?じゃあさようならとさっさと追い返してもいいものなのか?
真樹だったら気にせず追い返すが、橘だしな…………雑に扱ったら、俺の立場的にあまり誉められる事じゃねぇんだよな……
散々悩んだ俺は、苦渋の思いである選択をした。…………橘だし、他のヤツよりはまだマシだ。
「あの、橘さん……」
「…ああ、部屋に着いたのか。…鳴海が、何事もなくてよかった。じゃあ、俺はここで帰ろう。何があるかはわからない、安静にな。では、またいつか」
「ま、待ってください」
「ん?…………どうしたんだ、鳴海?何か用事か?」
「…………その……」
「生徒会の事か?だったら、皆滞りなく自分の仕事を」
「そうじゃないです…………その………………よ、よかったら、部屋でお茶でもいかが、です、か……?」
「………………………………………………………え?」
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