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「貴方まで何を言っているんですか…………私は助けに来た訳ではありませんからね?雪が心配だから着いてきただけですから!」
「彰っ、無事か!?」
とにもかくにも生徒会メンバーが全員揃っているようだ。
「か、会長様……に、生徒会の皆様まで……?」
会長以外に関しては別に俺は呼びたかった訳じゃないけどな。会長だけいれば騒ぎは収まっただろうし……
他のヤツらは言うならば勝手に湧いてきただけみたいなもんだ。
「ははっ…………そうか……僕と貴方ではこんなにも違うのですね」
夏宮が小さな声で何か呟き、自嘲的な笑みを浮かべた。その時。
「和樹様、お逃げください!!!!」
油断していて一瞬反応が遅れた。俺は、向かってきた男のナイフを何とかギリギリトンファーで受け止めた。
が、背後から違うヤツに蹴りを叩き込まれ、2mほど飛ばされた。
……っ……やべっ……腹は、傷がっ……!
「彰っ!!」
咄嗟の事で、受け身もとれないまま床に叩きつけられ、腹の傷口から血の吹き出したような嫌な音がした。
……ックソ……塞がりかけてたのが、開いたじゃねぇかよ……!!
一瞬あまりの痛みに気を失いかけたが、何とか持ちこたえた。
そんな俺のただならぬ感じに気づいたのか、俺の所へ駆け寄ってこようとする水嶋や真樹を止め、何事もなかったかのような顔をして立ち上がった。
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