日常壊滅

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私が徘徊している時は、那都にもよく会いましたね。 私達は連れだって出掛ける事は一度もありませんでしたが、目的は大体同じでした。 "自分に普通じゃない刺激を与えてくれるような面白いモノを探す"事。 ……生憎、今までにただ一度として出会った事はありませんが…… それは那都も同じようで、出くわした時は互いに退屈した表情のまま海を眺めたりしたものです。 「あ、誰かと思ったら副会長じゃーん!おっひさー」 そうです、こんな風に頭の軽そうな口調で…… ………………………………はい? ……おかしいですね……幻聴ですかね……今那都の声が……? 「ちょっとぉ……無視なんてひどいよぉー?……俺も流石に傷ついちゃうんだからねー」 「…………那都……?」 「そうでぇーす、俺だよ☆……副会長はまたオモシロ探し?」 「……貴方には関係ないでしょう」 「相変わらずつれないねぇー……よっこいしょ…っと」 やけに年寄りくさい掛け声と共に私が腰かける防波堤に那都まで座ってきました。 「……那都、何故隣に座るんですか……どこかへ行きなさい」 「じゃぁ副会長が行けばー?俺は副会長がいるからじゃなくて、ただここに座りたいだけだもーん」 那都の相変わらずの減らず口にもう文句を言う事さえ面倒になりました。
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