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「っ……上等だコラ、てめえらボコボコにしてやる!!!」
「今更後悔しても」
「ご託はいいから早くボコボコにしてみせてよ。これだから口だけのド三流はー……あっ、こんな事言ったら三流の人に失礼かぁ。君達と同じ扱いなんてされちゃったら、俺だったら泣いちゃうなー。もー、一生立ち直れないよ、絶対」
「ッッ!!自分達が金持ちだからってバカにしやがって……!!金持ちがそんなに偉いってのか!?」
「君ら、バカ?そんなので人間の価値が決まる訳ないじゃん。そんな事もわからないならもう生き物やめたら?君らが今バカみたいに吸ってる酸素ももったいないしー。君らみたいなのが生きていきたいなら二酸化炭素吸って酸素吐く練習でもしたらー?」
…………本っ当に怒ってますね、これは……私だってこの状態の那都はあまり相手にはしたくないですね……
「……ッッ!!ぶっっっっ殺す!!!」
まさに一触即発な空気の中。
突然辺りに響いたのはパトカーのサイレンの音。どうやらこちらに向かってくるようです。
「コラ、君達!そこで一体何をしている……!!」
拡声器越しに聞こえる声に一瞬違和感を感じたのも束の間、目の前の人達が突然焦り始めました。
「サツだ!!行くぞ!」
「……ックソ……運が良かったな、クソ坊っちゃんズ!!」
「ネーミングセンスの無さまで無様に晒す暇があったらとっとと逃げたらぁー? 」
「ッッッ、覚えてろ!!」
そして男達はどこかへと走り去っていきました。
「君らのために使う無駄な脳細胞なんか持ってないから無理だけどねぇー。そんなのに使うんだったら素数全部覚えた方がよっぽど有意義だよねー、副会長?」
男達に手を振りながらそんな事を言う那都に、素数を全部覚えるのは流石に無理でしょうと、私が内心密かにツッコんだのは言うまでもありません。
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