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~親衛隊隊長 鳴海彰side~
目の前でいきなり笑い出した不審者二人を無心で眺める事数分。
俺が注意した途端に笑いだすなんていい度胸だ。コイツら本当に大丈夫なのか。
何か笑われるような事をしたか……と自分の行動を振り返るが、全く見に覚えがない。
だから俺は二人を眺めながら、頭を捻るしかなかった。
…………何かもう関わるのだるいから、外出の理由だけ聞いたら帰るか。
「……お二人が無断で外出した理由を聞かせていただけますか」
「アハハハハ…………え?……あ、えっとねぇー、これは俺達の趣味でぇオモシロ探しに来たんだー」
「…………オモシロ……探し……?」
……何だそれは。そんな遊び聞いた事もないぞ……
「あ、隊長サン、考えてるー?無駄だよ、だって俺達が考えた遊びだもーん。ね、副会長」
「…………まあ、名前は気に入りませんが、そうですね」
……よくわからないが、詮索するのも面倒だしやめておくか。
「……それで、見つけられたんですか?」
「うん。俺は見つけてたけど、ますます知りたくなったしー。それに副会長も、今は見つけられたみたいだしぃ?……ね、副会長?」
「……まあ、そうですが……変な勘繰りしないでくださいね」
佐伯が含みのある笑みを浮かべながら副会長を見つめると、副会長は不快そうに顔をしかめて小さく呟いた。
……もう勝手にしてくれ……
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