日常壊滅

16/24
前へ
/473ページ
次へ
~親衛隊隊長 鳴海彰side~ 目の前でいきなり笑い出した不審者二人を無心で眺める事数分。 俺が注意した途端に笑いだすなんていい度胸だ。コイツら本当に大丈夫なのか。 何か笑われるような事をしたか……と自分の行動を振り返るが、全く見に覚えがない。 だから俺は二人を眺めながら、頭を捻るしかなかった。 …………何かもう関わるのだるいから、外出の理由だけ聞いたら帰るか。 「……お二人が無断で外出した理由を聞かせていただけますか」 「アハハハハ…………え?……あ、えっとねぇー、これは俺達の趣味でぇオモシロ探しに来たんだー」 「…………オモシロ……探し……?」 ……何だそれは。そんな遊び聞いた事もないぞ…… 「あ、隊長サン、考えてるー?無駄だよ、だって俺達が考えた遊びだもーん。ね、副会長」 「…………まあ、名前は気に入りませんが、そうですね」 ……よくわからないが、詮索するのも面倒だしやめておくか。 「……それで、見つけられたんですか?」 「うん。俺は見つけてたけど、ますます知りたくなったしー。それに副会長も、今は見つけられたみたいだしぃ?……ね、副会長?」 「……まあ、そうですが……変な勘繰りしないでくださいね」 佐伯が含みのある笑みを浮かべながら副会長を見つめると、副会長は不快そうに顔をしかめて小さく呟いた。 ……もう勝手にしてくれ……
/473ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4326人が本棚に入れています
本棚に追加