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月曜日。久々の登校にけだるさを感じつつ、教室に向かう。
教室に入り、真樹とだけ挨拶を交わし自分の席に座る。
……そこまではよかった。……何で俺の右隣に佐伯がいるんだ。
いやいやいやいやおかしいだろ。何だこのタチの悪い白昼夢は。
「アハハハハ、これ見てよ雪チャン!!……あ、隊長サンおっはー!もー、遅いよー」
「…何故貴方がここにいるんですか?そんなに水嶋さんが好きならどこへなりとも連れていけばいいじゃないですか。わざわざここに来ないでください」
「え?…………あー……違うよー、俺今日からここのクラスだもん」
「知ってますよ、貴方は他の…………は?」
「やっだー、隊長サンきょとんとしてるー!……呆けた顔もかーわいい…」
言葉の意味を理解できずに思わず意識を飛ばしかけた俺の頬を佐伯がつんとつつく。
そのまま気持ちの悪い手つきで頬を撫でた手が首筋に下りてきて、やっと意識が戻ってきた。その手を思い切り振り払うが、佐伯は表情を変えない。
……何だその気色悪い笑みは何かに心酔してるみたいなその顔でこっちを見るな……!!
「……どういう、意味ですか」
「だからー、俺今日から隊長サンのクラスになったの。いわゆるお引っ越し?いや、違うか……クラス替え?」
いやどっちも違うだろ……思わずツッコミかけた言葉を引っ込める。
…………つまり、コイツ……今日からここのクラスに入るって事かよ……?
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