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「あ、そだ!副会長も今日から一緒だからよろしくねん」
佐伯が指差す方に目をやると、俺の左隣の席に見慣れた黒髪の男がいる。
「……どうも」
綺麗に整えられた程好い長さの黒髪に、黒の眼鏡。紛れもない副会長だ。
つかコイツら本当にバカか!?生徒会は一クラスに一人以上は入らないっていう暗黙の了解があるだろうが!
じゃないと生徒の生活に支障が出るから……簡単に言うと興奮した生徒が何するかわかんねぇからだな……
俺らの三代前の生徒会の時に障害事件が起きたの忘れたのかコイツら…
ていうかいくら水嶋が好きでも親衛隊隊長の俺がいるクラスに普通来るか!?ありえねえだろコイツら……
「……考えて行動してくださいと再三言ったはずですが」
「うん。だからちゃんと考えた上で来たんだよー」
……………………何言ってんだコイツ……バカか?バカなのか?
不測の事態に俺も何も言えずに固まっていると、担任がやって来た。
とりあえず席に着いた。…………が、両隣からの視線が痛い。
……特に佐伯てめぇにやけ面でこっち見てんじゃねぇよ潰すぞ。
挙げ句の果てには水嶋までもがこっちをじっと見つめてくる始末だ。
そして案の定そんな展開を面白く思っていない訳がなく、後ろからは真樹が俺をにやついた目で見つめてきている気配がする。今すぐ振り返って目潰ししてやりたい。
お前ら全員こっち見てんなよ……居心地悪すぎだろ………………帰りてぇ…………
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