4326人が本棚に入れています
本棚に追加
俺が何であろうと関係ない?そんな……そんな事……言われたのは初めてだ。
そんなヤツいなかった。俺の事を知ったヤツは離れていくか、媚を売るかのどちらかで。
無関心なヤツなんて今までいたか?……でも現にコイツは本当に心から興味がないと言わんばかりに欠伸をしている。
「…………お、前……は……」
俺がゆっくりとだが口を開きかけた時、いきなり襖が勢いよく開いた。
入ってきたのはやけにガタイのいい男だ。顔に十字傷がある、確実に堅気じゃなさそうな……
「わ、若ぁぁあああぁあああ!!!銀狼とかいう輩を連れ帰ったって聞きやしたけどマジですかぁああぁあ!!!」
「……鉄。だからその呼び方はやめろと言っただろうが」
「すいやせん、若!!!」
「だから…………もういい」
諦めたような顔でため息をつくコイツとこの男がどんな関係なのかと目を交互に動かして見つめる。
「…………お前……一体」
「…………俺は、この鳴」
「貴様ぁぁぁあああああぁ!!若に向かってお前だぁ!?ぶっ殺されてぇかコラぁぁああぁぁああああ!」
「………………」
「痛い!!!わ、若……何で殴るんですかい!」
「………………話の腰を折るな。親父に言いつけられたくなきゃ出ていけ」
「ひっ……そ、それだけは……」
そう言うなりその男は慌ただしく出ていった。
……何だったんださっきのは……
最初のコメントを投稿しよう!