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「……なあ、お前の家って……」
「…………俺は鳴海組組長、鳴海斬左の息子の鳴海彰だ」
組……組長……?……ちょっと待て、それより、鳴海斬左……?
「……っ、ちょっと待て、鳴海斬左っていったら極道の中でも……」
「……へえ、知ってんのか。そういうの疎そうな顔してんのに意外だな」
「いや、ウチはたまたま……ていうか、お前……息子……って事は」
「……親父には俺しか息子はいない。……俺はまあ……後継者だな、今の所は」
突然告げられた衝撃の事実に頭が追い付かない。
このガキがあの鳴海組の組長になる男……?……極道の中でも有数の……つうか、鳴海組っていったら実質トップだよな……?
それなのに、何で見ず知らずの俺なんかを助けてくれたんだ?
「……言っておくが、アンタを助けたのに理由なんかないからな。しいて言うなら、目の前で死なれたら気分悪いし、今噂の銀狼ってのがどんなヤツなのか知りたかったからだ」
…それだけ?ただ興味を持ったからってだけで初対面のヤツを助けたのか?
「……ちょっと、話していいか?」
「……長くないなら。寝るかもしれねぇし」
「……大丈夫、だ」
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