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「……だったら、今まで教えられてきた事は?……あれは、俺が」
「そりゃ親なんだからアンタが家を継いでくれるに越した事はないだろ。……それに、今聞いた感じじゃアンタが今まで教えられてきた事の中には、他にもいかせそうな事も山程ある。……アンタの両親はアンタがどんな事をする事になっても困らないようにしてただけじゃないのか?……ただ、アンタが答えを出さなかっただけだ」
両親は俺を是が非でも後継者にしたいんだと思っていた。だから俺の行動を制限するんだと。
でも、それは違う……?両親はただ単に俺を心配していただけ?
そう考えると辻褄が合わない事もない。……だけど、だけど。
そうなると、俺はあまりにもバカみてぇじゃねぇか……!?
両親は俺が22にもなって未だにフラフラしてんのを心配していただけ?
ていうか22にもなって街で暴れて、銀狼なんて二つ名みたいなのつけられて……恥ずかしいにも程がある。
……俺は勝手に思い詰めて、プレッシャー感じて、両親を憎んで、家を飛び出して……
…………ただの大バカ野郎じゃねぇかよ。
「……アンタ、両親とちゃんと会話した事あんのか?いつも勝手に遮ったりしてきちんと話した事ないんじゃないのか?自分がしたい事、したくない事を言葉で伝えた事は?ないだろ?……反抗期のガキかよ」
「………………何も言えねぇ……」
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