危機続出

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やる事もないし暇なので、柄にもなく校内の見回りをする事にした。 いままでに実はこの見回りで何回か強姦や制裁を止めた事がある。 最近は俺が来た当初より治安が良くなったのでしていなかったが、あまりにも暇なので久々にする事にした。 空き教室やいりくんだ廊下などを見回ってみる。この学園は広く教室が多いせいで死角も多い。面倒な話だ。 ……今日は何もねぇみたいだな。そろそろ切り上げるか……と、思いながら引き返そうとした時。 「い……っ…………た………」 確かに声が聞こえた。……それも、この感じ……あまりいい状況じゃなさそうだ。 頼むから杞憂であってくれと祈りつつ、急いでその場に行く、と。そこにいたのは、何人かの男に取り囲まれた一人の生徒だった。 ……これもこの学園特有で、生徒数があまりに多いせいで、少し位の一般人が混じっても大体バレないんだ。 警備はどうしたかって?それは俺が聞きたい。金持ち校ならもっと徹底しておけよ。 ……取り締まるべきは校内だけじゃないから厄介なんだ。 なるべく刺激しないようにとゆっくり男達に近づく。俺は極めて平静な声を出すように努めた。 「…………すみませんが、彼を離していただけませんか」 「…………あ?誰だお前……ここの生徒か?」 「もう一度言います、彼を離していただけませんか」 「はあ?嫌に決まってんだろ」 俺が一人だからか強気な態度を崩さない男達の一人が邪魔をするように俺の前に立ち塞がった。 ……大事になる前に穏便に済ませたいんだがな……
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