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「……コイツ、眼鏡でわかんなかったけどよ、よく見たらすっげー綺麗な顔してんな」
「だよな……コイツのがよくね?」
「賛成賛成!コイツじゃボコる以外利用価値ねえし、色々すんなら綺麗なヤツのがいーじゃん」
「じゃあそうするか」
いきなり騒ぎ始めたヤツらがふいに動きだし、俺の周りを取り囲むように立ち塞がる。
周囲を取り囲まれてひどく不愉快だ。四方八方から突き刺さる視線がまた気持ち悪い。
「おい、眼鏡。アイツを助けたきゃ、ちょっと付き合ってもらおーか?」
「おら、そこに座れよ」
手荒な手つきで押し飛ばされ、壁にぶつかった。
と、すぐに目の前までヤツらが近づいてくる。背中にはひやりとした感触。……壁?…………追い詰められたか。
「じっとしてろよ?下手な事したらアイツぶちのめすからな」
「ま、動きたくても動けなくなるけどな」
そう言って笑ったかと思うと、急にネクタイに手をかけられ、乱暴に引き抜かれた。
そのネクタイで両手を拘束され、あっという間に頭の上で固定された。
……随分手際がいいな。こういう事するのに慣れてるのか。
冷静に状況を把握しようとしていると、ふいに男の一人が俺のすぐ間近まで迫る。
「……大人しくしてろよ。いい子にしてたらヨくしてやるよ」
耳元でそう囁かれて不快感に襲われた途端、シャツのボタンに手を掛けられた。
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