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「当たり前です!!……何であんな人と……第一、私もあの人も男ですよ。できる訳がないでしょう」
「………………そ、そ……そ、それ、は……」
何故か急に、橘が困ったように言葉を詰まらせた。…………まさか……
「……まさか、橘さんも如月先生と同じように男同士の性交は可能だとおっしゃるんですか?」
「ぶっ!!!!!!!!!!な、なななななななななななな」
「正直に言っていいんですよ。今更驚きませんから。信じてはいませんが」
「げほ、げほ…………そ、そうか…………俺は、その……那都に、一度聞かされた事があって……だな……その……ほ、本当に可能なのかは知らないが、一応……できるとは、聞いた……」
「……………………」
「……………………」
……よく考えたら大の男二人が顔を突き合わせて何でこんな話をしているんだ?
「……とりあえず、誤解は解けましたね?行きましょうか」
「あ、ああ……………………よかった。鳴海は、如月先生が好きな訳ではないんだな……まだ、望みは……」
「…橘さん、どうかしましたか?聞こえないです、もう一度」
「な、何でもない。……情けない所を見せてすまない。部屋に急ごう」
「……………………その前に、そろそろ離していただけませんか?いつまでも抱き抱えられていては、みっともないので……」
「……………抱き、抱え………て………………?………………っぐ…っわ、ぁっ!!!!!??な、なっ…………す、すすすす、すまない!!!そ、そんなつもりは……!!」
瞬間的に顔を真っ赤にした橘が俺から凄まじい勢いで離れた。
橘は視線をあちこちにさ迷わせ、尚もどんどん顔を赤らめていく。……この勢いだと、血が溜まりすぎてこのまま血管が切れて死ぬんじゃないのか?
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