不可解暗躍

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「貴方に免じる、というのは意味がわかりませんし、わかりたくもありませんが、私は親衛隊にそんな命令はしていませんよ」 「お前が頭なんだろ!?お前じゃなきゃ誰がするんだよ!!やめろよ、俺には嘘つくなよな!」 俺にはって何だよ、俺にはって。俺とお前は親友か何かか。 「信じられないのなら結構です。もう話す事はありません。私は用事がありますので、これで失礼します」 「あ、彰、逃げんのか!? 」 戻ってぶん殴りたい衝動に駆られたが、理性で押し止めてその場を後にした。 適当に校内をうろついて、たどり着いたのは薔薇園だった。 「こんな所あったのか.........」 備え付けのベンチに腰かける。あの野郎マジでうぜぇな.........俺はもともと気が長い方じゃねえんだぞ.........。 薔薇の香りのせいか水嶋のせいか、やけに眠たい。 俺はベンチに横になると、そのまま眠りについた。 しばらく眠っていた俺は、近くに人の気配を感じて目を覚ました。 と、目の前には、最近覚えた会長の顔が.........寝起きに一番ありえない人間の顔を見て思わず飛び起きた。 「.........オイ、ここで何をしている」 「っ、会長.........?」 「.................貴様.........鳴海か。.........チッ.........ここで何をしていると聞いている。ここは俺所有の薔薇園だぞ」 学園内に自分所有の薔薇園って.........どんだけ金持ちだよ。 「.........すみません、そうとは知りませんでした。もうここには来ませんので安心してください」 手早くそう言うと、立ち去るべく身の回りを整えた。これ以上会長の顔眺めてたら一発ぐらい入れそうになる。
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