不可解暗躍

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俺がそこまで答えると、会長が少し驚いたような顔で俺を見つめる。 自分がやっている事を、自分が一番嫌いな男が無知故に否定した。.........いくら何でも怒るか? なんて考えた時、会長が微かに笑った気がした。 「.........貴様の言っている事も.........まあ、一理ある.........かもな」 「.........え?」 「俺が花を弄るのは気晴らしだったり、趣味だったりするが.........俺もこういった花より、野原に咲く花の方が好きだ。.........自分を重ねてんのかもな。自力で生きたいって思うのに.........結局俺は親の助けが無きゃ生きていけないガキだから.........自力で咲く花が.........不恰好でも、一番綺麗だ.........」 .........意外だな。.........傲慢な野郎だと思っていたが.........自分がただの親の威を借るガキだっていう自覚はあったのか。 「.........ですが、まぁ.........この学園の生徒はほとんどがそうでしょう」 「.........中々痛い所をつくな。.........さっきからその口振り.........貴様もしや俺が嫌いか?」 「.........ええ、嫌いです。親の力を借りないと何もできないくせに、さも自分の力で生きていると思い込んでいる所や、そのくせ何かあると親のせいだと転嫁する甘い所が嫌いです。親が裕福なせいで.........など思うのは愚の骨頂です。その恩恵を一番受けているのは自分自身のくせに.........都合の悪い時だけ、親のせいだなんて愚かにも程がある。.........ああ、ですがご心配なく。会長だけでなく、ここの生徒全員が嫌いですから」 そこで会長がきょとんとした顔で固まった。.........あー、言い過ぎた。止まらねぇんだよ、マジで。 が、次の瞬間......... 「.........ふ、ははは.........!!正論だな.........何も言い返せない。その上この俺に向かって面と向かって嫌いとはな........そんな事言われたのは初めてだな」 てっきり勝手な事を言うなと怒鳴られるかと思ったのだが、予想に反して会長は笑いだした。 何だコイツ.........嫌いだって言われて嬉しそうとか.........どMか。
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