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「……転校生はいいのですか?昨日親衛隊に襲われましたよね?…私が指示した……と言ったらどうしますか?」
「嘘をつくな」
「……何故嘘だと?」
「知らん。勘だ」
勘……………………だぁ?コイツ頭おかしいんじゃないか?
「……どう思っていただこうと結構です」
そう言って立ち去ろうとした。これ以上会長に変な事言われたら許容範囲超える。
「待てよ」
そう言われ振り返った、瞬間。いきなり腕を掴まれたかと思えば、一瞬で視界が暗転した。
背中に当たる固いベンチの感触に、遠い空の青、そして上にのし掛かる会長の重さ。
.........これは、どういう状況だ。...ダメだ理解が追い付かない。
「…………何が、したいんですか...?」
「……いきなり押し倒されても顔色一つ変えない……か」
「...こんな事をして......何か、言いたい事でもあるんですか?......それとも、気が済むまで殴りつけますか?」
「……確かに、貴様は俺が嫌っていた、あの親衛隊隊長の鳴海彰だしな」
「......黙ってやられるとでも思いますか?こんな事して、貴方にメリットは...」
「......勘違いすんなよ。こういう事すんのにメリットなんて考えたりしねぇだろ?」
会長がそう言うやいなや、いきなり俺の首元に顔を埋めた。と、ちくっとした痛みがして思わず体を震わせた。
「...な、にしてっ...!」
予想外の事に驚き、そしてそれが会長がキスをしたせいだと気づくと顔に熱が集まるのを感じた。
「ふっ……顔、真っ赤だな。……随分と初々しい反応するじゃねぇか。......初めてでもないだろ?.........それとも、まさか.........初めて...か......?」
と、会長に耳元で囁かれれば、恥ずかしさと苛立ちで更に顔が熱くなるのがわかった。
「っ、離せ、この万年発情期!!!」
解放されようと抵抗するが、びくともしない。っんだよこのバカみたいな力!!
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