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「何で……お前は……」
「その話ぃ、詳しく聞かせてもらぉーかぁ?」
いきなり聞こえた間延びした声にため息が出そうになる。
「生徒会会計の、佐伯那都だよーん。そしてー、副会長の茜たんでーす!」
「…」
こちらに歩み寄って来たのは、もう一人の会計。そしてへらへらしている会計とは真逆に無表情な副会長。
「いつからいらっしゃったのですか?」
「んっとねー……お前怜に何を~らへんからー!」
要するに最初からだろうが、それ。
「……私は雪の元へ行きたいんですけどね」
俺と一緒にいるのどんだけ嫌なんだよ、ってぐらいに顔をしかめている副会長。いい気味だな。
「だってぇー、副会長ぉ雪ちゃんにべったりでキモいんだもーん」
「好きなんだから仕方がないでしょう!」
「雪ちゃんは確かに可愛いし、好きだけどー……マスコットさんだよぉ」
「……貴方はそれでいいです。雪を好きな人は私以外にはいりませんから」
「うっわぁ…………副会長ってば恥ずかしいー」
「何がですか?!」
「……公開告白はもう結構ですので用件をどうぞ」
いつまでたっても会話が進まない気がして、続きを促した。
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