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~生徒会会計 佐伯那都side~
隊長サンは、俺達に散々文句を言ったら、やけにスッキリした顔をして屋上から出ていった。
よっぽど溜まってたんだろうな……。
そして屋上に残された俺達。二人ともバカみたいな顔で隊長サンが消えた扉の辺りをぼけーっと眺めている。
副会長と陸クンはメンタル弱そうだもんなあ……自分を否定された事なんか無さそうだし。
俺だって驚いたよ?でも、ショック……っていうより、むしろ嬉しいかも。
俺達生徒会は、人より見た目、能力、家柄なんかが飛び抜けていい人の集まりでできてる。
だから、必然的に俺達に意見する人や叱ってくれる人は無いに等しい。
それこそ、間違った事をしても許されるんだ。何をしても許される。大袈裟に言ってるんじゃないよ?
だから、途中から人付き合いを諦めてた。皆、俺達に好意的で優しいからね。
でもそれは俺達が人より少しだけ優れている所があるから。ただそれだけ。
俺の家柄を見て媚びを売る大人達に、俺の容姿を見て好きだと言う皆。
俺達が何をしてもただただ称賛するだけ。間違った事も正しい事だとねじ曲げてしまう。
それが俺は嫌で、そして怖かった。
ある日、俺の持つモノのどれかが、いっそ全てが無くなってしまったら、俺という存在は認められなくなっちゃうんじゃないかって。
皆が俺を、必要のない無意味なモノだと思うんじゃないかなって。
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