邪魔者襲来

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そして茂みの中で俺達は正門の様子を窺っていた。完全に不審者じゃねぇかこれ。 「転校生中々来ねえな...副会長待たすなよ...いや待てよまさか焦らしプレイ...!!」 「......あの、帰っていいですか?」 「いや、ダメだよ!!」 「でも、私がいる意味ありませんよね?」 「んなの、予防線に決まってんじゃん!」 「......はぁ?」 「あのな、BL小説においてな、王道くんを俺みたいに覗いてたら見つかって気に入られちゃう!!みたいなのが結構ある訳よ。だけど俺だけじゃなくて彰もいれば、彰今変装してるけど既に隠しきれない美形オーラでムンムンだから俺に被害が及ばないですむかなぁと思っ」 「帰ります」 「え、ちょっ、彰!?」 ムシャクシャしたから帰る事にした。この野郎、人を身代わりみたいに使おうとしやがるとはいい度胸だ。 ちなみに真樹が言ったが、俺は変装している。黒髪の鬘に眼鏡。元の姿とは全く別人だな。俺本当は金色がかった茶髪に赤目だから。 ....言ってなかったか?俺の母さんは日本人じゃない。んで言わずと知れた有名なマフィアの娘だ。まあ、政略結婚だしな。...それは置いといて。 だから、純日本人の親父と母さんの血が混じったからかどうかはわからないが、生まれてきた俺は赤目になってしまった。完全に突然変異だ。 流石に赤い目は目立つから黒のコンタクト入れてるけど......赤いのって、充血してるとか怖いとか言われてろくな事ねぇし......せめて青いならな...。 医者の話では病気な訳ではないらしい。ただ、俺はこれで割と珍しい、赤い目を持つ人間になった訳だ。 真樹にも一応大まかに変装している事は伝えてある。引かれるかと思ったら、何故かすごく喜ばれた。 .....そういやコイツは初めからこういうおかしなヤツだったな。
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