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~親衛隊隊長 鳴海彰side~
溜まってたストレスの一部を吐き出し、スッキリした俺はいつもより少し機嫌よく廊下を歩いていた。
今は五時間目でしっかり授業中。なので学食に行く事にした。
学食に着き扉を開くと、いつもと違い閑散とした空間に少し嬉しくなった。
いつもの席で何か食べるかと思い歩いていると、俺の席には先客がいた。
栗色のマッシュウルフの髪に艶のある目元。……コイツは……
「……ん、鳴海じゃないか……」
「風紀委員長……」
そう、コイツは風紀委員長の久我正臣。
真樹に言わせると、「心地よい低さの艶やかボイスでオトすエロリスト」らしい。何だよエロリストって。
「……風紀委員長じゃなく、久我と呼んでほしいと言ったはずだが」
「何故ですか?」
「……理由が知りたいか?…どうしても?」
そう言って意味深に目を細める風紀委員長……もとい久我は確かにエロいのかもしれない。よくわからないが。いや、わかりたくもないが。
「結構です。……で、久我さん、何をなさってるんですか?」
久我から距離をとった席に座り、注文をしつつ尋ねる。
「ここに来たのだから、食事に決まっているだろう…?ここのビーフシチューはお気に入りなんでな」
それを聞いて注文を決定しようとしていた手が止まる。同じモノなんて食いたくないな。……ビーフシチューの気分だったのに。
なので急遽変更し、パンケーキを頼む事にした。
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